【人気登山小説】ドラマや文庫で話題の湊かなえ作『山女日記』を読んでみた

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こんにちは

登山が大好きなACTIBASEしょーまです!

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山を題材にした漫画では『岳』や『孤高の人』、『山と食欲と私』を読んでいる私ですが

今回、山を題材にした小説『山女日記(湊かなえ著)』を読んでみました!

その感想とあらすじをご紹介します!!

※登場人物やその人が抱える悩みなどネタバレ要素も少し入っています。

山を題材にした小説『山女日記』とは

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日常の生活で生まれた不安や葛藤に登山を通じて向き合う山ガール達のストーリー

仕事や人間関係に関することなどそれぞれの悩みを抱える女性たちが、登山を通じて美しい自然に触れたり予期せぬトラブルに遭います。

その中で改めて自分と向き合い、自分なりの答えを持って山を後にする。

登山を通じて自分探しをする物語なのです。

NHKでドラマ化もされております。

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幻冬舎文庫より出版の湊かなえさん著『山女日記』の基本データはこちら。

基本データ

タイトル:『山女日記』(やまおんなにっき)

著者:湊かなえ

書籍分類:単行本

価格:1,400円(文庫本は702円)

発売日:2014/07/10

あらすじ

このまま結婚していいのだろうかーーその答えを出すため、「妙高山」で初めての登山をする百貨店勤めの律子。一緒に登る同僚の由美は仲人である部長と不倫中だ。由美の言動が何もかも気に入らない律子は、つい彼女に厳しく当たってしまう。医者の妻である姉から「利尻山」に誘われた希美。翻訳家の仕事がうまくいかず、親の脛をかじる希美は、雨の登山中、ずっと姉から見下されているという思いが拭えない。「トンガリロ」トレッキングツアーに参加した帽子デザイナーの柚月。前にきたときは、吉田くんとの自由旅行だった。彼と結婚するつもりだったのに、どうして、今、私は一人なんだろうか……。真面目に、正直に、懸命に生きてきた。私の人生はこんなはずではなかったのに……。誰にも言えない「思い」を抱え、一歩一歩、山を登る女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。女性の心理を丁寧に描き込み、共感と感動を呼ぶ連作長篇。

出典:幻冬舎 http://www.gentosha.co.jp/book/b7938.html

『山女日記』の著者湊かなえさんとは

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基本データ

名前:湊かなえ(みなと かなえ)
出身地: 広島県因島市(現・尾道市)
職業 :小説家
国籍 :日本
活動期間: 2007年 –
代表作 :『告白』(2008年)
主な受賞歴 :小説推理新人賞(2007年)、本屋大賞(2009年)、日本推理作家協会賞短編部門 (2012年)
デビュー作: 『聖職者』(2007年)

湊かなえさんの有名な作品として『告白』や『白雪姫殺人事件』など映画化もされるような数々のヒット作があります。

彼女の作品はミステリーものが多く、それが「読んで嫌な気分になる」と言われており”イヤミスの女王”とも言われているほどです。

小説の中の表現や展開が怖いと思う人も少なくありません。

私も『告白』は本と映画、『白雪姫殺人事件』は映画を見ましたが、「ええっ、そうくるの!」とドンドン引き込まれていきました。

確かに表現など奇抜で怖いと感じる部分もありますが、予想を超えるよな展開が怖いを通り越して面白い!!

人間の闇が露わになっていたり、登場人物の葛藤や行動がとても興味深いです。

また、湊かなえさんは大学生の時から趣味で登山をしているそうで、

彼女が登山を好きになるキッカケとなった妙高山が今回の『山女日記』にも出てきます。

『山女日記』にはいい意味で裏切られた(ネタバレあり)

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湊かなえさんの作品で『山女日記』であれば、山を舞台に数々の事件が巻き起こっていくのを想像しますよね。

僕もいつ事件が起こるんだとハラハラしながら読んでました

しかし一章読み終わると、あれ今回は違うんだ。と気づきました。

今回の作品は一味違うんです。

文中に毒を持った植物であるトリカブトも登場しますが殺人は起きません

『山女日記』は山を舞台にしたほっこりするお話です。

内容は、山の名前がタイトルとなっている連続短編集7編と文庫化にあたって追加された1編の合計8つの物語で構成されています。

ただ異なった短編を並べるだけでなく、

  • 短編をまたいで登場人物が出てきたり、
  • 時間軸をずらしてみたり、
  • 登場する姉妹の姉と妹どちらの視点も読める、

など一冊の小説として楽しめる要素も入っています。

そしてタイトルにある通り、各短編の主人公は全て山に登る女性で、みんなが何らかの悩みを抱えているんです。

『山女日記』の目次と各短編の主人公

  • 妙高山:結婚に踏み切れない、デパート勤務のOL。
  • 火打山:「バブルを引きずっている」と周りから言われる、老人ホーム事務員。
  • 槍ヶ岳:単独登山を好むデパートOL。
  • 利尻山:実家の農作業を手伝いながら年金暮らしの父親に依存して暮らしている翻訳家。
  • 白馬岳:夫から離婚を突きつけられた専業主婦。
  • 金時山:学生時代バレーボール一で挫折した、デパート勤務のOL。
  • トンガリロ:元彼と思い出を引きずる、帽子職人。
  • カラフェスに行こう。:登山仲間が欲しい翻訳家。

山に登ったからといって山女達の悩みが完全に解決するというわけではありませんが、

山で出会う人々、美しい大自然などとの触れ合いを通じて、小さな光を見つけていくのです。

僕が山が好きだからこの本が好きというはけではなくて、山が好きでない人でも

何か迷った時や悩んでいる時にこの本を読むことでそのモヤモヤが少し晴れると思います。

山に行けば何かわかるかもしれない。

そんな言葉にはできない何かを求めて山に登ってみるのもいいかもしれませんね。

小説『山女日記』を読んだらもっと山に行きたくなった。

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僕にとってはこの『山女日記』が初めての山を舞台にした小説でした。

小説内では『山女日記』の舞台となる山々の描写が詳しく書いてあります。

行ったことのある山では、「あーここだよな、わかる。」と共感して、

行ったことのない山は、その山に実際に行って想像だけでしかないこのイメージをもっとクリアにしたいと思いました。

また、人間の感情やその変化が巧みに描かれており、最後には必ず良い方向に向かうので心も温まります。

この本は山好きの方だけでなく、山に興味がない方にもオススメです。

是非一度読んでみてはいかがでしょうか。

以上、ACTIBASE編集長しょーまの湊かなえさん作品『山女日記』の紹介でした。

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しょーま

ACTIBASE代表。年間80日山にいる男。日本百名山登覇。成蹊大学卒業後、山にハマり過ぎて2年間務めた会社を退職&ACTIBASE設立。1000人の若者登山コミニティを運営。アウトドアブランド『仙』を立ち上げデザイナーとして活動中。2017年に自伝を出す。




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ABOUTこの記事をかいた人

ACTIBASE代表。年間80日山にいる男。日本百名山登覇。成蹊大学卒業後、山にハマり過ぎて2年間務めた会社を退職&ACTIBASE設立。1000人の若者登山コミニティを運営。アウトドアブランド『仙』を立ち上げデザイナーとして活動中。2017年に自伝を出す。